お盆が始まりました!

皆さま、今年もお盆の季節が巡ってまいりました。
お檀家の皆さまにとっても、ご先祖さまをお迎えし、供養をさせていただく大切なときです。境内にも朝から灯籠やお花が並び、法要の準備でお寺も一層にぎやかになります。
お盆の由来
お盆は正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と申します。
古くはお釈迦さまの弟子・目連尊者(もくれんそんじゃ)が、亡くなられた母を地獄の苦しみから救うために、お釈迦さまの教えに従い、僧侶方に供養を捧げたことが始まりとされます。その功徳によって母が救われたことから、「ご先祖さまを供養する行事」として広まりました。
日本では古くからあった先祖祭祀と結びつき、今のようなお盆の形になりました。
曹洞宗では、この期間に**「精霊棚(しょうりょうだな)」**を設け、灯明やお供物をお供えし、迎え火・送り火を焚いてご先祖さまの霊をお迎えしお送りいたします。
お盆の過ごし方
迎え火(8月13日頃)
ご先祖さまが迷わず帰ってこられるように、門口や玄関先で火を焚きます。
お墓参り
お墓を清め、お花やお線香を手向け、ご先祖さまに日頃の感謝をお伝えします。
棚経(たなぎょう) 8月14日
新盆の方へ僧侶が各家を回ってお経をおあげし、ご先祖さまの供養をいたします。
送り火(8月16日頃)
お迎えしたご先祖さまを再びあちらの世界へお送りする火を焚きます。塔婆はこの日に上げます。
お盆のこころ
お盆は、単に「年中行事」ではありません。
日々の暮らしの中で忘れがちなご先祖さまへの感謝や命のつながりを、あらためて心に刻む大切な時間です。
私たちが今ここに生きているのは、無数のいのちの積み重ねの上にある――そのことを感じ、手を合わせるとき、私たちの心もまた温かく満たされていきます。
今年も皆さまと共に、ご先祖さまを丁寧にお迎えし、感謝の念をもってお送りしたいと思います。
どうぞ心静かに、そして温かく、このお盆のひとときをお過ごしください。
合掌
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